筆で彩色する様子
筆で彩色する様子
点描に魅せられたとはいっても、師事する方もいなければ 印象派以外は作品をあまり見たことがない。
そして単純に点描することが慣れてきた頃、シンプルな技法ゆえの難しさを実感しました。点の大きさ・色・密度・精度が違うとまるで別の印象になってしまうのです。点が持つ性質を理解するまで、ひたすら描き続けていただけでした。参考書もなければ作品例も少なく、専用の道具なんてものはもちろんないので、描く道具についても試行錯誤しました。
点描画の歴史においては、なぜか至極単純な手法なのに印象派以来あまり研究されていない、ということに気付きました。やはり時間がかかるということが続かない理由になるのでしょう。今描く作品が、いつか作品例のひとつになれたらと願います。
近年は点描が自分の表現の一部としてすっかり同化
しました。わたしの中では、かつての未知で特別な手法ではなく、絵を描く上での単なる工程の一部にすぎません。筆刷毛で塗りつぶしたりペンでなぞるのと同じように、一種の描き方です。
点を描き込むとき、細胞や粒子一つ一つをまるで
キャンバスの上にのせているような感覚になります。生命体を象っている様で少し不思議な感じもします。
これら何千何万と描く点から見えてきたものは、意外にも大きな部分ではなく、小さな粒や根源的な色や光でした。今後も気付かされたことを発展させ、作品に大きな生命を吹き込めるよう精進してまいります。
2011年 3月 花 岡 沙 織
点描とは、絵画の技法の一種で、点の粒の集合によって絵を構成していく作画法です。点画・点描法・ドットペイントなどともいいます。
歴代画家としてはフランスのジョルジュ・スーラ(1859-1891)が代表的であり、1880年代に印象派(新印象主義)の画家たちによって確立された手法とされています。視覚上で色を混ぜ合わせる効果から、混色による濁りを回避し 明るく鮮明な色使いが特徴的です。
しかし、大変に手間がかかることから、印象派より後は点描で創作する画家は少数です。
わたしの場合、はじめのうちは歴代画家のたちの手法など知ろうともせず、ただの面白みで追求しておりました。印象派の『点描画』の存在は以前から知っておりましたが、自己探求により固まってきた我流による点描です。初期は単純な点描行程だったものが、次第にアート性を求めるようになり、今ではアートとして作品を創るよろこびを感じております。
点で描くようになったきっかけは「点描画」を描き
たいからというよりも、むしろ未知で美しいものを描いてみたいという好奇心からでした。
現代ではデジタルや新素材など多くのジャンルの手法があり、ミックス手法まで入れると、もはやジャンルだけでは片付かない多様さです。自ずと創造者は星の数。多少の工夫では既存感から抜けられないのです。
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点描画について